私は、20代に学芸員として某美術館で働いていたものの、いろいろあって退職。
現在はライターと蕎麦屋の女将を兼業しつつ、野良(犬)学芸員として自由にふらふらと美術館を探訪している美術愛好家です。
今回は以前同じ美術館で働いていた先輩学芸員で、現在はフリーのcuratorをしている友人と南町田のSnoopy Museum Tokyoに出かけました。
私はかなり熱のこもったスヌーピーファンなのでここはもう何回も来ていますが(こちらのミュージアムは南町田に移転する前は六本木にありましたが、六本木時代も何回も訪ねました)、今回大規模リニューアルされたとのことでもう電車の中からワクワクしていました…。
車中でこんな漫画を読むのもおススメです⇩
東急田園都市線・南町田グランベリーモール駅に着くと早速スヌーピーがお出迎え(≧▽≦)
この階段を上がったところにある改札を出ます(エレベーター、エスカレーターもあります)。
ちなみに季節によってはこの階段はスヌーピーのライトアップがされることがありますから、お出かけの際にはホームページをチェックなさるといいと思います。
SNOOPY MUSEUM TOKYO スヌーピーミュージアムは、アメリカ・カリフォルニア州サンタローザにあるピーナッツ・ファンの聖地、シュルツ美術館の世界で唯一 snoopymuseum.tokyo
改札を出たら真直ぐ進み、突き当りを右に。あちこちにスヌがいてくれて、心が浮き立ちます。
あ、ここにも…⇩。
屋内に入ると右手にゲームセンターがあります。
あらここにも…♡
真直ぐ歩き、外に出ると…
以前はこの入口、スヌーピーの口は無かったのです(普通の自動ドア)。
楽しい演出ですね。
私はスヌーピーについては極二次元派なのですが(立体にするのは難しい絵です)、とはいえこの「映え」の時代に必要な措置だったと思います。
沢山の人達が、スヌーピーの口の中で記念撮影して楽しそうでした(≧▽≦)
平日の昼間ということもあり予約を取らずふらりと参りましたが、確実に入りたい方は予約をおすすめします。
チケットです☝(写真は二人分)。
漫画の右下をご覧ください。年代は違いますが日付(新聞掲載日)が昨日…つまり当日の漫画が印刷されているのです。
翌日だったら閏年のレア物をゲットできたのに…。
ちょっと残念な気もする(^▽^;)
ところで昨年来たときは台湾の友人と一緒だったのですが、英語や中国語のパンフがなかったのです。今はあるのかしら?
確認しませんでしたが、あるといいな~
チケットを買ったらエレベーターで3階まで行きます。
エレベーターの前に係の方がいらっしゃるので、指示に従いましょう(小さなエレベーターだから一気に乗れないことがあります)。
ところでここのスタッフさんはいつ来ても明るく親切、でもミュージアムですからはしゃぎすぎない、時にはけっこうな大人数が押し寄せるにも関わらず絶妙のバランスを保ちつつ的確に動いていらして、すごく勉強になります。順路の示唆、写真撮影の可否、時には触ってはいけないものを触る方もいらっしゃるし、でも大概は「うっかり」なので強く諫めてはいけないし…
気を遣うのに苦労を微塵も感じさせない姿勢、見習いたいです。
エレベーターに乗ります。私達が乗ったエレベーターは他の方もいらしたので覗けませんでしたが、もし外をご覧になれるようでしたら見てみて下さい。
年代別スヌーピー(立体)がいます。
3階に着いたら順路に添って…まずはこちらの部屋。
え、やだ、キャー、カワイイ(≧▽≦)
こちら日本全国のスヌーピーファンが送ってくれた愛用品の数々だそうです。ぬいぐるみがあり…
文房具や食器があり…。
わあ、かなりの年代物もありますね。
「ここを楽しみにしてたのよね~」
あ、先輩はきちんと予習されていたんですね。
私はうっかりホームページを見ていなくて…。
リニューアル前は壁に投影される映像を楽しむスペースでしたが、今回一部屋まるごと、昭和・平成・令和のスヌーピーグッズが山盛り!!
「あら、これ持ってたわ~」
先輩もですか?! 私も子供用トランク、持っていました。
ぬいぐるみも3体ありました。ひとつは幼い妹が鼻の部分をむしって「ちょび髭」のようになりましたが。
あ、これうちにあります~!!
マクドナルドのおまけなんですが、胃弱な私は普段マックは行かないものの、これが欲しくて行きました。当時先輩と美術館で働いていて、私が戦利品の☝を見つつマックをもそもそ食べていたら先輩が
「私も今回のおまけの中ではこの宇宙ものが一番いいと思ったわ。さすが寧子さん」
と褒めてくれたんですよ。仕事では滅多に褒められないから嬉しかった~。覚えていますか?
「ごめん、覚えてない」
(´;ω;`)ウゥゥ
部屋をぐるりと回るうちに、心はもうスヌーピーとそれにまつわる思い出まみれ。他のお客様からも「これ持ってた~」とか「懐かしい~」という声が聞こえてきます。
しかし一部屋目からグッズ、それもほとんどが寄付された私物とは、思いきりましたね。
すごいアイディアだと思います。
マンガは印刷を前提とした複製芸術、けれども印刷されたものは一人一人の「個人」に届き、それぞれと唯一無二の親密な関係を築く。
グッズも同じく大量生産され、店頭にはほぼ同質のものが並べられるけれど(先ほどのゲームセンターの風景のように)、それを手に取る人達とスヌーピーが創り出す物語は一つとして同じものがなくて…。
この部屋は「かわいい~懐かし~」と盛り上がるだけでなく、ポップアートとは、メディアアートとは、そしてそれが時間を経たらどうなるか…ということを考えさせる
全然難しくない(怖くない)のに凄い情報を伝えるインスタレーション
になっています。
次の部屋はスヌーピーの作者チャールズ・モンロー・シュルツ氏の人生を写真や修業時代のスケッチ、作品とともに回顧する部屋。
いじめられたり、恋愛がうまくいかなかったり、仕事でつまずいたり…決して順風満帆でなかった人生が、そんな人生だったからこそ世界的なヒット漫画を生み出せたのかも…。
興味を持たれた方はぜひ先ほどご紹介した伝記本もどうぞ。
※このスペースは撮影不可です。
そして次の部屋に進むとぐんと照明が明るくなり、めくるめく漫画の世界へ…
ご紹介したい作品ばかりですが、ネタバレがお嫌いな方もいらっしゃると思いますし、常設部分ですし、あえて沢山はここに張りつけません。
ぜひ実際に行かれて、この空間を体験して頂きたいです。
※せりふはすべて翻訳が表示されています。
これで3階の展示は終わりです。
ちょっとテラスに出て休みましょうか…
(②へ続く)