見出し写真はスイカを食べてご機嫌なカピバラさん@長崎バイオパークです。
というわけで、前回接客はペラペラしゃべることよりもとにかく
ご機嫌でいること
が大事だと書かせて頂いたのですが、
そうはいってもいろいろあるのが人生。
好きな人からLINEが来ない、子供が熱を出した、
自分の誕生日を覚えているのが自分だけだった、生理痛、
お気に入りのカップを割ってしまった、推しのアイドルが引退、
飼い犬が骨折、偏頭痛がする、電気代の値上げ、通販したら違うものが届いた…などなど
悩み事は日々山のようにあります。
笑顔の消しゴムはあちこちにあり、
不機嫌の種は多種多様。
ご機嫌どころか「ふつー」でいることも難しい…
そんなこともありますよね。
ではどうしたらいいのか…?
近場にいる
「比較的いつも機嫌がいい人」
といえば夫なのでとりあえず彼を観察してみたところ、
とにかく好きなものが多い…
という特徴があるようです。
好きなこと、これからやりたいことがあれもこれもあるので、
それらについて考えていると「深刻な不機嫌になりようがない」とのことで…。
彼は台湾が大好きなので
「台湾に行きたいな~。次はいつ行こうかな~? 行くならどんなルートかな~?
友達や地元の人としゃべりたいから中国語(台湾華語)もっと頑張らないとな~。次の中国語講座では何をしゃべろう、 もっと単語覚えないとな~。聞き取りも難しいよな~。
そういえばこの前行った台北の近くのPop Music Museum 良かったなあ~。台湾の食材で美味しいカレー作りてな~」
ほうっておくと、台湾に関しての楽しい悩み? がどんどん溢れてきます。
彼は映画も大好きです。
「俺最近フランス映画本当に好きでさ~。
シャンタル・アケルマン面白いな~。『ジャンヌ・ディエルマン ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地』見たいな~。これにインスパイアされたっていう新作の『アシスタント』も見ないとな~。
先週の『インディ・ジョーンズ と運命のダイヤル』良かったな~、もう一回映画館行きたいくらいだな~」
忙しそうですね。
実際彼は、定休日は買い出しや仕込み、チラシ配りに加えて
映画を見たり中国語講座に行ったり、
とにかく走り回っています。
「三宅乱丈の『イムリ』(漫画)もすげー面白い。名作だな~。『ゼルダの伝説』も興味あるな~」
まだ言っていますね(笑)。
とにかく
「自分が元気になるレシピ」
は接客の上達には必携ですし、「人生の特効薬」になるので、
早めに用意しておいた方がいいと思います(できたら起業前に)。
好きなものは、他人がどう言おうが、自分がよければいいですね。
とくに共感を求めないマイペースな姿勢も大事かもしれません。
ちなみに私は一人でうじうじと文章を書いたり、
緑茶を飲んだり、
スヌーピーを可愛がったり、
そういうことが大好きです。
こちらも参考になるかも。
以前インタビューさせて頂いた日本を代表するジャズ トランぺッター原朋直さんの記事「多趣味のススメ」。
原さんはトランペットだけでなく写真やサイクリングや書道や…やはりいろいろとお忙しそうです。
原朋直さん(ジャズ トランぺッター)後日談その3「多趣味ノススメ」 – 蕎麦屋の女将さんの秘密の倉庫sobayanookami.com
話は少々変わりますが、
ライター時代に医療雑誌で多くの医師のインタビューをしていたとき、
心の安定についての共通したアドバイスは
■睡眠
■運動
でした。
これは多分今後も変わることのない、基本中の基本。
よく寝て心身の疲れをとり、出勤前に軽く運動する。
これだけでも職場の「ご機嫌度」は随分違うと思います。
あとは、人間関係をよくするためにもスタッフ同士、ちょっとしたことでも「ありがとう!」
を言う。
小さなことを褒め合うのも効果的かと。
とここまで書いて…
実は私はもともとかなりネガティブなタイプですし(いわゆる根暗)、
そんなに出来た人間ではないので、そこそこ不機嫌なまま接客しているときもあるな~と思うのです。
もうすぐ50歳で更年期真っ只、ホルモンバランスは乱れまくっており、
それに伴い気分も乱高下しています。
機嫌のいい人(夫)を見ているとなぜかムカムカとか機嫌が悪くなるという(笑)、
機嫌のいい人からしたら
「俺が何をした!」
と言いたくなるような理不尽な感情に翻弄されることもままあり、
実は、
ここまでいろいろ書いていてアレなのですが、
「御機嫌」についてあまり偉そうなことは言えません。
だったらここで筆を置けよ、と思いつつも、どうしてもお伝えしたいことがありまして…
それは、
ある程度の気分の落ち込み、沈みこみは仕方ないと思うのです。
開き直っているのではなく、
常に「もう少し明るく、上向きになりたいな…」と思うのですが、
状況によってはそれが出来ない時もあるのが人生です。
本当に、想定外のどうしようもないことって起こりますから。
ただ面白いのは、
そんなどうしようもなさの中で這いつくばるようになんとか働いていると、「あはは、そうよね、そういうこともあるわよね~」
「だよなあ~。まあ、わかる。しゃあないわ」
と面白がってくださる方、
口には出さないけれど、
「はいはい、あるある(そういうこと)」
と大目に見てくださる懐の深いお客様が、実は少なくないことに気付きます。
そう、
大人は判ってくれる!
(フランス映画好きの夫に感謝を込め、トリュフォーへオマージュを…ぶつぶつ)
判っていても特に何も言わないけれど、判って下さっている。
もちろん、そこに甘えてはいけないです。
でも…
でも…
心優しいお客様、ありがとうございます…。
次にお会いするときは心からの笑顔でお迎えします(´;ω;`)ウゥゥ。
そうやって、なんとか生き延びる日もあるのです。
まとめると
接客は
ご機嫌一番!!
これが鉄則で、常ににこにこと軽やかな心でいたいものですが、
ではあるのですが、
ご機嫌でいられない時もあって、だからこそ生まれる優しいコミュニケーションもある…。
これを知っていると、接客はいつもいつでも、どんなときも、
それほど怖いものではありません。
ある意味、一期一会の奇跡のライブ。
ですから、
心が重くても、
体がダルくても、
今日もとりあえずエイヤっ!! と暖簾を上げましょう。
(続く)
※すみません、長くなってしまったので
「お客様の機嫌が悪い?」については次回書きますね。