スズメの独り言 ~凝りすぎない

最近のキラキラネームはすごいね、というお話になりました。
年配の方はキラキラに批判的なのかな…と思いきや、昭和前期生まれの皆様が
「私の頃なんて年号が昭和だから昭子、とかね。そんなものだったわね」
「男の子だと丈夫に育ってほしくて、丈夫(たけお)とか」
「母親が口やかましかったから、娘は静かな子にしたかったんでしょうね。それで静代なの。昔は安易よねえ」
たしかに私の祖母(明治生まれですが)は春に生まれたから「はる」、その妹は正月に生まれたから「正子」でした。シンプルというか、凝りすぎないというか。

「私は母が月のきれいな晩に産気づいてね、だから月がふたつの朋子というの。みんな仲良く、平和な世の中になってほしいという願いもあったそうよ。
よく考えてくれたんだな…って、今でも好きな名前。
だからキラキラネームというのもね、多少読みづらくても親がいろいろ考えてくれたって思って嬉しいんじゃないかしら?」
意外と肯定的、好意的なのでした。

ちなみに私の名前は寧子ですが、父が「皿に心を盛るような、やさしい子になってほしい」と思って名付けたそうです(寧の字の、心の下にある四が旧字では皿でした)。

ところが父が役所に行ったら
「寧の旧字は使えません」
と言われ、

「これでは四に心を盛ることになって意味不明!!」

と衝撃を受け、
加えて後年、娘は心やさしい調理師と結婚したので夫に三食作ってもらって、むしろ皿に心を盛ってもらうばかりの生活を送っており、またもや(30年越しの)衝撃を受けたそうです。

凝った名前、凝りすぎない名前、そして親の願い…。

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