台湾の旅から帰り、Bくんからの贈り物に喜んだのが12月の中旬(2022年)。
妻「いい旅だったね(大変だったけど)」
夫「間違いなく人生で一番の旅行だよ(肋骨にヒビが入ったけど)」
という会話を交わしつつも、
蕎麦屋である私達はそこからは年末の「年越し蕎麦モード」に突入。
ここ数年はコロナウィルス感染症に配慮して大晦日の店内営業はとりやめ
(当店は小さな店、どうしても密になりますから…)年越し蕎麦はテイクアウトのみではありますが、
30日までは通常営業ですし、年末は大晦日に限らず「お蕎麦の気持ち」になる方も多く、有難くも忙しい日々を過ごしていました。
そして迎えた12月30日、夜。
翌日の仕込みを終えて帰宅し
「明日は5時起きだし(低血圧の私は4時起き)、とっとと食べて、さっさと寝よう」
などと話していたら、夫のプリペイドPHSが鳴りました。
今やPHSを知る人も少ないかもしれませんが…要はガラケーよりももっと懐かしい感じのするものです。
普段は滅多に鳴らないのですが…
「こんな時間になんだよ~(これから食べるのによ~ ←妻には聞こえる)」
ところが電話に出たとたん、夫の顔色が変わりました。
「中国語だ! え、Bなの? 日本にいるの? 今、店の前?」
えーーっ、B君なの?
何で事前に連絡しないの!
せっかく店まで来てくれたのにごめんね。私達自宅にいるのよ…。
「(電話に向かって、中国語で)俺だって蕎麦食べてほしかったよ。お腹空いてるんだね。いいよ、こっちにおいで。うちの最寄り駅はね…」
えーーっっ Σ(・ω・ノ)!!
今から来るの?
このところ2人ともくたくたで、うち中すごい汚れてるのよ。
部屋はこれからなんとかするとしても、ご飯の用意もしてないし…。
「俺は駅まで行ってくるよ!!」
とにかく、そうね、呼んだなら迎えに行かないと…。
でもどうしよう、これから買い物に行って…彼は何を食べるかな?
私は仕事の疲れで頭も働かず、とりあえずのろのろと部屋を片付けはじめました。
ピンポーン🔔
「コンバンハ~」
夫とともに、にこやかな青年登場。
あらら、Bくん??
…ではないですね。
「彼はLくんだよ。Bの友達だって」
そ、そうですか(^▽^;)。
Lくんは
「私が日本に行くと行ったら、Bが青柳さんに渡してほしいものがあるというから、持ってきました」
忙しいだろう旅の行程に、私達にものを渡す時間を組み込んで…有難いやら申し訳ないやら。
その上、訪ねてみたら蕎麦屋は閉まっているしね。
まあまあ、本当に汚いうちですが上がってね。
「自分はBの友達で、美容外科の医師です。医学部時代にBのホステルで職業体験をさせてもらいました。
普段は台北で仕事していますが、週に一回台南に診療に行き、そこでBに会うことがあります」
とのこと。
話の要所要所を英語にしてくれるので、私もついていけます。
「日本には雪を見に来ました。新潟は寒かったです」
と言いながら、Lくんからのお土産であるパイナップルケーキと(いいのに…重かったでしょうに…)、Bくんからの預かりものを手渡してくれました。
Bくんからは手作りのハガキだそうで…
そして裏にはメッセージが…
Bくんありがとう!!
そして運んでくれたLくん、ありがとう!!
「私達はこれを見る度にBくんを、阿里山を思い出すでしょう」
と言ったら、Lくんは
「ではラインで台南のBと話しましょう。無料通話ですよ(^_-)-☆」
えっっ!
と思う間もなく、3人は中国語でいろいろしゃべって いました'(笑)。
内容はよく分かりませんでしたが、Bくんが次に日本に来るときは夫が日本を案内するといい、何をしようか…とか。
彼は来年(2023年)WBCを見に来ると言っていました(結果的には、チケットが取れなくて来日しませんでしたが)。
Lくんはこれから夜の渋谷のまちを見物し、それから羽田へ。
明日は朝から診療だそうで、若いですね…。
「体は疲れますが、見たいものが沢山あるし、やりたいことも沢山ありますから」
溌剌とした爽やかなエネルギーです。
出不精の私は新潟にすら行ったことがありませんよ(^▽^;)。
お腹が空いているだろう…と夫は家族用に作っておいたおせちを振舞うことにしました。
年末に食べるものではありませんが、日本文化の紹介にもなりますし…
Lくんは右上の「松風焼」が
すごく美味しい(≧▽≦)
と言っくれました。
食べなれないものも多いでしょうに、臆さずにいろいろな種類を食べてくれて嬉しかったです。
食べ終わるとささっと身支度をして、
「ありがとうございました。
帰りの飛行機から逆算すると、そろそろ渋谷に向かわないと…。
あなた達はもう休んだ方がいいです」
と気遣ってくれ、名残惜しいですが、実際私達はもう寝ないと…。
「また会いましょう!」
彼はにこやかに帰っていき(当然夫が駅まで見送り)、
そして後日再び会うことになりますが、それはまた別の話…。
(出不精旅日記 番外編 断続的に続きます)